そっか。この世界では私、21歳だから拓夢の方が年下ってことになるんだ。



実際は16歳なのに…ね。





ペコッと軽く頭を下げた拓夢に少し罪悪感を感じながらも、私も会釈をし握手した。




一瞬だけ繋いだ手は、温かかった。




それから、お互い無言でスタジオの奥へと歩いていく。


別にしゃべること、ないし。




スタジオの奥にはすでに立派なセットが出来ていて、それを見ていた私に沙織が近付いてきた。




「あの、峰山さん。

さっきの男性が…峰山さんのマネージャーかしら?」