「私、こういうキャラだし…」


「詐欺師…」


そう言いつつ、抱き締める腕を緩めない拓夢。


「屋上の鍵ね、先輩にもらったって言ってたけど、本当は理事長にもらったの。遠い親戚で。

拓夢はなんで屋上の鍵持ってたの?」


ずっと気になっていたこと。


「あー。

理事長、このマンションの俺の横の部屋に住んでるから。俺が一人暮しだからか、たまに話しかけてくれたりしてて。で、いつのまにか仲良くなって鍵くれた。」


「り、隣人!?」



なんだか、凄すぎて驚いた。