「拓夢は、優しすぎるよ…」
「そりゃ、まぁ。
マジで桜を、好きだし」
「…っ、
ねぇ、私がこんなこと聞くのもアレだけど…
なんで拓夢、私のこと好きなの?
私のどこがいいの?」
「はっ!?」
「ねぇ、どこがいいの?」
私の、最大の疑問。
「し、知らねぇし!」
「教えてよ!」
「…俺飲み物淹れてくる」
「さっき飲んだからいらない!」
「俺がいるんだよ!」
そう言って、リビングへ行こうとする拓夢を必死にとめる私。
拓夢の顔を覗き込んで、息を飲んだ。
「……え。」
「あー!もう見んな!」
ギュッと自分の顔が見えないように、拓夢は私を抱き締めた。
でも見ちゃったよ。
拓夢の真っ赤な顔。

