「俺は、桜の事を笑顔にさせてやりたい。

俺が、桜を守りたい。」



「守、る…?」






だめだ。
また思い出してしまう。



“桜は兄ちゃんがずっと守ってやるから!”



私を守ろうとして、死んでしまったお兄ちゃん。


血の気が引くのがわかった。




「だ、だめだよ…



そんな事したら拓夢まで…


また私のせいで、大事な人がいなくなる。

私が大切に思った人は、みんないなくなっちゃうの!

お父さんも、お母さんも、お兄ちゃんも!!」