くら……さくら……… 誰……? 『お、兄ちゃ……っ』 『…桜、』 暗闇の中、懐かしい大好きな声が聞こえた 『お兄ちゃんっ!どこ!? ねぇ……お兄ちゃん!!』 いるはずのない人を呼んでいるのは… 私? これは…昔の記憶…? 眩しい光が近付いてきて、あっという間に強い光と懐かしい匂いに包み込まれた。 見慣れたリビング。 朝食の匂い。 『桜、もう行くのかー?気ぃつけてな!』