「っ、離して!!!」 もはや叫び声にも近い声を出して、私は拓夢の腕を振り切った。 カシャーーンッ! そしてその反動で 「やっぱり、桜じゃん…」 眼鏡が落ちて、素顔が明らかになる。 「なんで… 嘘ついてたの?」 悲しそうな拓夢の声が脳に響く。 ああ すべてが終わってしまった。