「相談に乗ってくれてありがとな」





「いや·····」




「璃子のおかげで告白する勇気を貰えたよ」




また、私のおかげ、だ。




「私は何もしてないわよ?」





私のやったことって桜のためになってたのよね。




私のためには何も、なってない。





はぁ。本当に私って自分から幸せを遠ざけてるような気がするわ。





そんなことは言えないんだけど。





私はただ単に臆病なだけだから。




多分心のどこかで、桜には勝てるとか思ってたのかも。




優が心変わりするかもとか思ってたのかも。





「·····こ、璃子?」