私の気持ちを誤魔化したのを謝りに来たのにまた誤魔化してしまった。



でも、それがもう癖になってるみたい。




どうしても本当の私をさらけ出すことは難しい。




小さい頃からずっとやってきたんだから。





早々取れないわよね。そういうのは。





「でも、さっきよりかはましになった顔をしてる。·····もうこんな時間!気をつけて帰ってね?」




「さっき、そんなにつらそうな顔してたかしら?」




「うん」



全く知らなかった。




そして自分の気持ちを出せないことに罪悪感を感じるけど、それが私なんだ。





自分の気持ちを押し込めて周りの人に迷惑をかけないように·····。





そうすることが私の唯一の役割だと思うから。






「心配させちゃったわね。でももう大丈夫。じゃあ帰るわね?いつも部屋にお邪魔させてもらってありがとう」



いつもの笑顔で咲の家をあとにした。




家を出た瞬間、メールが届く。