でも、私は演じる。
ううん。演じなきゃいけない。私の心を誰にもわからないように。
私がどれだけ我慢してお姉さん的存在になったのか忘れたの?
これは私が努力して作った結果。それを簡単に壊したくはない。
この出来事は私の自業自得だもの。
それなのに勝手に悩んで落ち込んで。
それに対して慰められる権利なんて私には無い。
だから演じる。
演じなきゃいけない。
本当に辛いのは私じゃない。
私が何も言わないせいで、私の中で勝手に悪役にされてる桜と優が1番慰められるべき。
「何のことかしら?全然大丈夫よ?」
「そう·····じゃあ、家に戻るね?ばいばい!」
納得してない悲しそうな顔をして家に戻って言った咲。
私が誤魔化したのもきっとわかったはず。