「……よし。がんばろう」
目の前には久しぶりの桜の家。
意気込んでインターホンをおす。
出てくるのは桜のお母さん。
「あら、璃子ちゃん!久しぶりね!」
「お久しぶりです。桜が風邪ひいたって聞いて……」
「あら、そうなのね。最近璃子ちゃんが話してくれないって落ち込んでたのよ……」
桜お母さんにいうまで辛かったのかしら。
いつも辛くてもあまり頼ろうとはしないから。
「そんなことないです!だからお見舞いに来たわけだし」
「そうよね!安心したわ。桜の部屋にいるから行っていいわよ」
「ありがとうございます」
桜と二人で話すのは本当に久しぶり。
コンコン
「はい」
「入ってもいいかしら」
私がそういった途端バタバタと慌てる音が急に鳴り出して……
「り、璃子ちゃん……」
可愛らしい桜が出てきた。
桜のことだから私が来たことに驚いたんだろうな。
「入ってもいい?」
「うん」
部屋に入って真ん中のテーブルをかこむ。
今まで寝てたのかベットがグチャグチャになってる。
なんか悪かったな。

