なんだろ、なんか今日の大野くん変だよ。



なんだかちょっと雰囲気が優しい。



「帰るぞ。」



プイっと前を向いて歩き出す大野くんに、私の頬は緩みっぱなし。



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家に帰ったあとの凪は、



「あー…くそ。」



帰り道、ちょこちょこと後ろをついてくる梨愛のことを思い浮かべて、頭を抱える。



「山口と、…危機感なさすぎ。」



とモヤモヤする気持ちを胸に、



『好き…大好き、大野くん。』



天然上目遣いの梨愛を思い浮かべて、



「くっそ、なんだこれ。」



何やら葛藤中。