「も、もー!どうしたのいきなり?」
「さぁ?わかんね。」
わ、分かんない!?大野くん、ちょっと私が大野くんのこと好きで好きでたまらなくて大好きだからって何でも許すと思ったら大間違、
「分かんねぇけど、なんか梨愛のこととられたくなかったから。」
ドキッ…。
大野くんがやけに熱い目で私を見つめるから、掴まれた手が熱を帯びて、一気に体温が上昇する。
そんな目で見たらだめ、大野くん、私バカだから勘違いしちゃうから。
スッとぎこちなく目をそらすと、
「そらすなよ。」
「へ、っあの…えっと。」
「お前、俺のこと好きなんじゃねぇの?」
そ、そそそそそんなこと…!
聞かなくなって分かってるじゃん、わざとじゃんって思ってるのに、
「好き…大好き、大野くん。」
私の口は素直に開くらしい。
「…っ/////」
夕日に照らされてか、大野くんの顔が赤く染まる。
それが夕日のせいじゃなければどれだけ幸せなんだろう。
「俺のこと好きなら、俺だけ見てろ。俺はよそ見するやつはやだからな。」
「えっ?」
な、なにそれ、そんなの…
「よそ見なんてするわけないじゃん。」
私は大野くん一筋だよ。
