「あの、俺さ。」
そう言って話し出した山口くん。
その内容はこうだった。
「俺、今年夕陽と同じクラスで席隣でめちゃくちゃ嬉しかったんだ。その、一目惚れ…だったから。
夕陽が大野のこと好きって知っても諦められなかったし、どんどん気持ちが大きくなっていった。
大野なんてやめて俺にすれば幸せにしてあげる自信はあるのに、どうにかして振り向かせようと思ってたのに、なんかそんなことどうでもよくなっちゃったんだ。
それは夕陽があまりにも大野といる時に楽しそうに笑うから、この笑顔を奪っていいのかなとか俺っぽくない事考えてさ。
希望がないって分かってて、気持ち伝えたのはこれからは本当の友達として付き合っていきたいからなんだ。
つまり、何が言いたいかって言うと…その、これからも友達でいてくれよ。」
ところどころ理解出来なかったところもあったけどゆっくり話してくれたおかげで大体の内容は掴めた。
ちょっと、ううんかなり恥ずかしいけど。
