山口くんの大きな家の影に連れてこられた私。
大きなお庭のおかげでみんなからは見えない。
大野くんは掴んでた手を話して、口を開いた。
「…ったく、ちょっとは危機感もてよ。」
「き、危機感…ってなにに?」
「んなの山口に決まってんだろ。」
や、山口くん?
なんで山口くんに危機感なんてもつ必要があるんだろう。
山口くんは優しいし、落ち込んでたら励ましてくれるし、とってもいい人だよ?
「…わかってねーな。」
「わ、分かんないよ。」
「あいつはお前のことが、「夕陽〜〜〜!!!」
大野くんがなにか言おうとした時、遠くから山口くんの声が聞こえた。
そしてどんどん声が近づいてきて、
「あ、いたいた!」
と私たちを見つけた。
