大野くん、私のこと好きになってください!


山口くんちに着くと、だいぶクラスのみんなは集まってるみたい。



そしてその中にひときわおしゃれで可愛い知奈を見つけた。



「梨愛〜!なんか久しぶりだねぇ。」



「そうだね〜毎日電話はしてるけどね!」



「あは、まぁね!」



久しぶりの知奈に再開して、きゃーと騒ぐ私たちに、



「夕陽、と瀬崎さん!来てくれてよかった!」



「「山口くん!」」



クラス会主催者の山口くんが声をかけてくれた。



「2人ともこっちおいでよ!」



と明るく私の腕を引っ張る山口くんに私もついて行こうと"うんっ!"と笑うと、



ぐいっ。



「えっ、ひゃあ!」



私のサスペンダーを誰かが引っ張った。



「も、も〜!誰!?…お、大野くん?」



サスペンダーを引っ張った犯人の大野くんはフッ、と鼻で笑い、



「お前はこっちだろーが。」



とズルズルと私を引きずった。