大野くん、私のこと好きになってください!


"11時から、俺んちね。"と届いたLINEを見て、そのままスマホの時計を見ると、もうすでに9時半。



山口くんちまでは30分ほどかかるから、あと1時間で準備しなければならない。



慌てて、クローゼットから、黒のオフショルトップスとデニムのサロペットを取り出す。



リビングに急ぎ、夏休みでだいぶ伸びた髪をポニーテールにする。



"いってきます!"とだけお母さんに言い、私は家を飛び出した。