大野くん、私のこと好きになってください!


_______________ドーーーン



最後の1発らしい大きな花火が打ち上がり、あたりは暗く静かになる。



ゆっくりと立ち上がった大野くんは、さっきの事なんて忘れてるみたいに、



「おい、帰るぞ。」



と手を差し出す。



一瞬戸惑ったけど、私も立ち上がりその手を握る。



こんなに嬉しいことってないはずなのに、なぜか私はいつもみたいに騒げない。



それは、さっきのキスの意味が、分からないからだろうか。