大野くん、私のこと好きになってください!


「山口くん!!あれ?ひとり?」



「違うよ、友達と!あ、浴衣似合うね、可愛い。」



「へへ、ありがと。」



「夕陽は誰と、って…大野!?え!は!?…付き合ってんの!?」



目を見開いて私と大野くんを何度も見る山口くん。



付き合ってるって…そうだったらどれほど私が嬉しいことか!



という思いも込めて、首を横に振ると、



「なんだ、よかったぁ。」



とホッと安心したような山口くん。



なんでホッとしたのかは分からないけど、誤解が溶けたと分かると、夏休みということもあって久しぶりだから、



「そうえばさ!!この前の!!」



「この前…ってあ!あれねっ!」



話が盛り上がってしまう。