大野くん、私のこと好きになってください!


約束通り、お詫びと言ってかき氷を奢ってくれた大野くん。



私はいちご、大野くんはブルーハワイのかき氷を持って待ち合わせ場所だった神社の石垣に座る。



ここは穴場らしく、周りに人はいないためシャクシャクというかき氷の音と私たち2人の音しか響かない。



その静かな空間でただ時が流れるのを待つ。



大野くんと2人でこの時間を過ごせるなんて夢みたいで、いやまだ夢じゃないかと疑ってる自分もいるぐらいだ。



何も話さないこの空間もいいなぁと口角が少し上がった時、



「おっ!夕陽!!」



例の隣の席の山口くんが空気を変えた。