そのまま二走者、三走者共に1位をキープしてついに大野くんにバトンが渡される。 そして、大野くんの隣には、葵先輩が立っていた。 葵先輩のクラスもすぐ後ろに迫っていて、やっぱり3年生の熱気は違うなと思っていると、 「ああーっ!!2年3組、バトンを落としました!」 と放送が私の耳に入った。 …バトンを、落とした? その放送を聞き、バッと顔を上げると、大野くんはバトンを拾って走り出すところだった。 葵先輩は既に走り出していて、10mほど差が開いている。 負けちゃうかな、と諦めかけたその時、