"今からリレーだから"と立ち去ってく大野くんに、"頑張ってね!!"と大声で叫び、私は知奈の元へ。
すぐさま、夏祭りに行けることになったと伝えると、自分のことのように喜んでくれた。
知奈の隣に座っていた如月くんは"へぇ…あの凪が!"と驚いていた。
ほんとだよね、まさか大野くんが…うふふ。
嬉しすぎて頬が緩みっぱなし。
…というわけにもいかず、いよいよリレーのスタートだ。
そうえば、葵先輩と大野くん、同じ組で走るって言ってたかも。
大野くんはアンカーだけど、葵先輩は何走者なんだろう?
「よーい、パーンッ!!」
いよいよスタートし、先頭なのは、陸上部の我らが山口くんだ。
山口くんはどんどん後ろと差をつけて、200メートルのコースを走り抜けていく。
そしてそのまま、差をつけて二走者目の人にバトンを渡した。
