「位置について、よーい、パーーーーンッ!!」



ついに順番が回ってきて、私は必死に走る。



すべては大野くんのご褒美のために!!



1個目の障害物、ハードル潜りは背の低いおかげで難なくクリア。
そして2個目の平均台もぎりぎりクリアすることができた。



だが問題は3個目、吊るしてあるお菓子を口だけでとるというパン食い競争的な障害物なんだけど、



手を伸ばしてやっと届きそうなお菓子たちに口だけで届くわけもなく、私は必死にジャンプを続ける。



お菓子を吊るした棒を持つ人たちは微塵も優しさを持っていないようで、棒の高さを変えてはくれない。