「大野くんは何出るの？」



「１００ｍとリレー。」



「そうなんだ！！あ、ちなみに私はねっ、障害物競走にでるよ！」



「どうでもいい。」



そう来たか、そう来ましたか。



そこはさ？でるよって言ってるんだから頑張れとか頑張れとか頑張れとか（頑張れって言ってほしいだけ）



「絶対言わないから。」



「な、なんで！！じゃあご褒美とか？」



「やだ。」



私の考えてることが分かるらしい大野くんはその能力を全く活用せず、前を向いてしまった。



あーあ、せっかくこの炎天下でもやってやろうとか思ってたのに、



大野くんのためなら１番だって楽勝なのに〜〜！



「男子１００ｍに出る人は、スタート位置に集まってください」



その放送を聞いて立ち上がる大野くんに、



「大野くん頑張れ！大好き！」



とそれでも今日も愛を伝えるのは私です。