「いた、っ。」



大野くんの周りに群がる女の子の中の1人がふらついてぶつかってきてその拍子に、自分の指を切ってしまった。



結構強く力を入れてたせいか血が止まらなくて、でも人が多くて洗えに行けなくて、焦っていると、



「ばか、早く洗え。」



大野くんが女の子をかきわけて、私を引っ張った。



「っ、いた…!」



水道で血を洗い流すと意外と切り口は浅い、が広い。



私の怪我に気づいた知奈がすかさず絆創膏をくれたおかげでなんとか血は押さえられた。