「真唯〜〜!!」



「あ、ごめん!もうちょい待って!」



友達に呼ばれて、コートに戻る葵先輩に"はーい"と返事をして扉の近くに腰を下ろす。



適度に風が吹いて、気持ち良いこの場所は私のお気に入りなんだ。



あーなんかウトウトしてきた…。だ、だめだめだめ、寝たらだめ!!…あー、やっぱり無理かも。



なんて葛藤していると、急に扉が開いてビクッと肩が飛び跳ねる。



「びっ、くりしたぁ…」



と上を見上げると、



「梨愛…?」



手にスポーツドリンクを持った大野くんが立っていた。