大野くん、私のこと好きになってください!


"じゃ、よろしく"と言って教室を出ていく先生。



教室には私と大野くんだけになってしまった。



「あ、あの大野くん、頑張ろうね?」



「めんどくせぇ…。」



完全に私のことスルーしたよね、今。



ひどいよ、大野くん、頑張ろうねって言ってるじゃんか!!



まぁめげないけど!!



「き、キスシーンはちょっとびっくりしたね〜。でも真似っ子だから大丈夫かな?」



「大丈夫?ほんとに?」



「う、うん、…っておおおおおお!?」



「お、しか言えてねーけど。」



だ、だってだって!!!



大野くんが私の顎くいってあげて顔近づけてくるから!!いわゆる顎クイってやつ!!



そのまま大野くんの顔はどんどん近づいてきて私は思わずぎゅっと目をつぶった。



すると急に距離が離れて、



「ばーか、するわけねぇだろ。」



とフッと笑った。