いちについて、




好きなことをただ好きなようにやるだけ。

ただそこに、昨年果たすことが出来なかったインターハイ出場という願いをかけて望んでいる。


特別な思いばかりだ。


窓の外で次から次へと移りゆく景色を眺めながら、そう、心の中で呟いた。



俺の競技がある明日、明後日は確か晴れ予報だった気がする。


今日の空もよく晴れているし、大会中は雲一つない快晴という予報になっていた。


泰知が晴れ男だったことをふと思い出す。


どんな曇り空でも、泰知が走る時だけは必ず太陽がどこからか差していた。



泰知が見ている。



そう、思うしかなかった。



そこに太陽がある理由が、まるで泰知を表しているように、今日の空はいつもよりも綺麗な気がする。