でもきっと、ここからが大変なのは間違いない。
いくら全国チャンピオンだからって、夕夏には5ヶ月ほどのブランクがある。
「頑張ろうな、二人で。」
「………うん。」
少し間を置いた夕夏と俺の間に、春を告げる風が吹く。
短距離チームが片付け始めたようで、俺は腰を上げる。
今日も相変わらず片付ける荷物は多そうだ。
人数が多いからってさっさと終わる仕事が多いわけではない。
片付けるのも倉庫の関係上、順番が決まっていて、その通りに押し戻すことは、ある種の山仲高校陸上部の伝統でもある。
全部片付け終わり、ダウンをして制服に着替え終わった頃には既に日はすっかりと傾き、明かりはもう少ししか残っていなかった。


