いちについて、




力尽きたあたしは、ゴールラインを通り越したところで、膝が動かなくなった。



いっつもこうだ。



笑ってウィニングランとかしてみたいのに、ゴールにたどり着いた途端に膝は震え、立っていられなくなる。



大丈夫かと声をかけてくる役員を手で制し、落ち着いてから立ち上がる。


待っていたかのように、いつの間にかゴールしていた古賀さんがあたしのことを支える。



「相変わらずだね、そのくせ。」



「すいません。限界なんて無いもんだと走っているうちに感じちゃうんで。」


古賀さんに支えられ、楽しい勝負を繰り広げてきた競技場から去る。



記録が男子並みだったと聞いたのは、泰知が走り終わったあとだった。


泰知ももちろん、一位に輝き、二人揃って表彰台が決まった。


昇馬は、3000SCに出場し、途中まで一位争いに絡んでいたのに、ハードルを失敗して飛べず、派手に転んだことが原因で無念の途中棄権になってしまった。


一緒に、全国大会に行きたかった。


その願いは惜しくも来年までお預けということになった。