わからない。
突然溢れ出した涙の意味なんて。
でも、どうしてもこの涙を止めることが、出来なかった。
「わかんないよ…………。」
突然、視界が真っ暗になった。
だけどそれが、昇馬の体の中に包まれたからだということにあたしはすぐに気づいた。
「いいよ。泣けっていっぱい。分かるよ、お前の気持ち。……俺もたまにあるから。急に泣きたくなる時なんて。………なんにも気にしなくていいから、泣けよ、いっぱい。」
何が悲しいのか
何が寂しいのか
はたまた悔しいものなのか、わからない。
だけど分かることがあるとしたらひとつだけ。
泰知が死んでから、急に苦しいと思う日が増えた。
泣きたいと思う日も増えた。
それなのに零れ落ちようともしない涙にあたしは、もう二度と泣けないのだと思っていた。
こんなに悲しいなんて、心に穴が空いたように空虚な気分になるのはやっぱり、
「泰知が………死んじゃったりしたから……。」
ほかに、どんな理由があるというのだろうか。


