「さて……ここで問題です」



私は出来る限りの愛想のいい笑顔を浮かべて近寄った。



「ぎゃああ!そんな怖い顔して来ないで!」



「我が校の繁栄を邪魔しているのはどちらでしょう……?我が校のランクを上げるのに即効性も実効性もある同好会を立ち上げようとしてる私か、それを頭ごなしに却下しようとしているあなたか……」



「ひゃああ!誰かっ!誰かっ!」



「さぁ……どっち?」



「いやあーー!母さん!サチコー!」



そして結局、肉は学校恋愛撲滅同好会を新しい同好会として認めた。







私は友好的かつ穏やかに終わった会議の余韻に浸りつつ、職員室を後にした。



職員室を出た私を待っていたのは大小、長短、十人十色のブサイク達だった。



総勢30名。全て私と志を共にするブサイクな有志達だ。



「それで佐伯さん!どうでした!?」



のっぽで眼鏡の貧相なブサイクが私を急くように成否を聞いてきた。



こいつは半沢 ひとし。同好会のナンバー2だ。入った順だが。



私は腰に手を当て皆に聞こえる様に言った。



「喜べ!!我が学校恋愛撲滅同好会は正式に同好会として認められた!!堂々と活動できるし、活動費も出る!」



『やったぁ!!』



ブサイク達がバンザイをし始めた。目を覆いたくなる惨状だ。