私は腹から叫んだ。



いや、もっと奥底から声を出した。何て言えばいいんだろう。



腸から叫んだ?なんかグロテスクな表現になってしまった。



まぁ、いい。とりあえず私は叫んだ。目の前にいる教師という役立たずの代名詞に向かって。



「なぜ!?なぜ同好会として認められ無いんです!?人数もある?場所も確保できる!?顧問はそっちで用意して下さい!んでもって活動も学校生活がおろそかになるくらいにやると言うのに!」



目の前のバーコードアブラギッシュオヤジは肉厚のステーキから溢れ出る肉汁の様な汗を拭いてから言った。



「最後の一言はともかく……。活動がねぇ……。これじゃいくら条件を満たそうともダメだね」



「何でですか!?この同好会の活動内容ほど学校に奉仕するものは無いと思いますけど!?」



「いやしかし君ねぇ……」



「なんですか!?」



「活動内容が……学校内での恋愛行動の完全禁止を目的とする運動……ってこりゃ無いよ」



私はこの分からず屋の人間ステーキに対する怒りを抑え切れずにステーキと自らの間にある事務机に片足をがんっと置いた。



「いいですか!?我が校の進学率、就職率、社会福祉参加率、昼休みにウノをやる率が全く上昇しないのは何でだと思います!?」



「えぇっと……ウノは時代遅れだから?」



「ちっがーう!諸悪の根源は学校内恋愛ですよ!スクールラブ!キャンパスラブ!」