──────── 「うわ…、寒い…」 喫茶店を出れば、冬の冷たい風が頬を容赦なく撫で付ける。 その冷たさに肩を震わせながら横目で彼女を見ると、彼女もまた同じように肩を震わせていた。 「……っ!」 「これで寒くない、ね?」 冷たくなった彼女の手を取ってギュッと握れば、彼女は少し悔しそうな顔をする。 「ずるい…」 「え?」