☆stay with me☆

「今日のことは井上さんから聞いた」



お母さんは表情も変えることなく
淡々とあたしに話しかける



あたしは星也ママに視線を向ける



「ごめんね、新一のこと話したの」




あたしは何も言葉を発することなく
ただ静かに頷いた



「あんたが今日したことは間違ってる」



お母さんが言っていることは正論だ



間違っていない



あたしが悪いの



「でも…そんなことがあったなんて
知らなかったわ。」




あたしは耳を疑った




えーーーー?





「辛かったね」




そんなーーーー



お母さんがそんなこと言うなんて





そんな優しい言葉を使える人だなんて




生まれてきて一度も思ったことはない




あたしが知っているのは




自分勝手で傲慢で優しさの
かけらも無い人




「本当にご迷惑おかけして
すみませんでした」




星也のママはお母さんに頭を下げる




「いえ、そんな。頭を上げてください
新一くん、お気の毒でした…」




星也ママのおかげで
あたしはその後も怒られることはもちろん
殴られることもなかった