☆stay with me☆

《お前さ、俺のこと知ってるだろ?》


あたしの中の記憶が鮮明に蘇る


「別に…」


あたしは前を振り返り返事する



あたしの席の横まで
男の子は来てあたしの顔を覗く



え、?


何?


「お前、何でずっと帽子被ってんの?」



あたしは荷物を机の中に入れたのに
帽子を被ったまま自分の椅子に
座っていたのだ



顔の傷を見られたくなかった



「おぃ、お前顔…」



あぁ………


見られてしまった



笑われてしまうんだろうか


もういいや


笑いたければ笑えばいい



あたしは帽子を取りながら
「昨日公園で猫と遊んでたら
引っ掻かれたの」


咄嗟に嘘をついてしまう