そして
次の日の朝
起きると私は頭が真っ白だった
私の記憶はあの日お母さんに包丁を突きつけられたところしか残っていない
ここは、どこ?
体をゆっくりと起こすと
知らない部屋に居た
紙がいっぱい貼られていてすごく怖い
すると大きな紙が貼られているのが見えた
そこには
『私の大好きな人はよしみりつ』
と書かれている
……りつ
真っ白な頭の中にりつがぼんやりといる
りつに会いたい
私は部屋を出る
りつ……
どうしよ
りつの顔がわかんない
でも、
りつに会いたい!
玄関らしきドアを開けて
靴を勝手に履いて外に出た
もちろんどこの家かわからない
でも玄関のドアには『川本』と書かれていた
私の……家?
覚えてない
でも、自分で自覚してることは
記憶障害ってこと
きっと、何も覚えてないんだ



