先生は、瞬きをしてから愛おしむような表情を浮かべると、大きな手で私の後頭部を引き寄せ、優しく撫でた。


「体辛くない?」


「……大丈夫です」


「休みでよかったな。もう少し寝とけ」


先生が、子供をあやすように私の背中をポンポンと叩く。


「……寝られません。せめて…あの…服を着たい…です…」


そう言ってまた熱くなっていく自分の顔を隠すように両手で覆うと、クスリと息を零す音が聞こえた。


「なにを今更。昨晩すみずみまで見たっつの」


「……!?!?!?信じられないっ!!」


この男、本当デリカシーがないっ!!


「いてっ。叩くな」


「もう離れて下さい!」


「っとに、手癖が悪いヤツだな」


「……ひゃ!」


手首を掴まれ、コロンと体の向き変えられる。


ベッドに張り付けられる腕。


覆いかぶさってくる先生の体。


「お前、体熱いな」


「……っ!」


私の体に乗る先生の重みが増して、先生の唇が、私の首筋を伝う。


待って!


待って待って待って待って!!


「先生っ…あのっ…もう本当に…っ!」


勘弁してほしい。


私は先生みたいに慣れてなんかないんだから。