じわりと浮かぶ冷や汗。


顔も体も熱をもつ。


露わになった胸元が真っ赤に染まってるのが自分でも分かって、それが余計にいたたまれない気持ちにさせる。


しかも、そこにある花弁を散らしたような“痕”の数々が、私を羞恥のドン底に突き落とした。



–––––––––思い出した。



私…。


昨日、先生と……。



––––––グイッ!


「ひぁっ…!」



突然、バランスを失う体。


「ちょ…!」


そして、そのまま強引に引きずり込まれたのは、熱くて逞しい腕の中。



う…うわぁうわぁうわぁうわぁっっ!!!



心の中でそう絶叫するのも無理はないと思うんだ。


だって、目の前の露わになった体から直接伝わってくる熱い体温はやけに生々しくて。


筋肉質で硬い胸板。


浮き上がった鎖骨。


呼吸のたびに上下する喉仏も見たことないくらい艶やかで…綺麗で…。


昨夜の出来事が、ひとコマひとコマ蘇ってきて……。




完全にキャパオーバーだ。




「せせせ先生…!は、離してくださいっ!」


「……ん」


「……先生?」


私の体に回わされた腕の力が抜けて、すーという寝息が聞こえてくる。