モーシンに身も心もすっかり吸い取られてしまった私。そんなことをするからこそ、『海賊』。彼はこうして何人もの女性を手玉に取って、法の力とお金の力を使って『ビジネスマン』として世界でお宝を獲得し続けてきたのだろうか?私の事は、その『お宝』の一つとして獲得しようとしているのだろうか?

結局、『海賊一味』と一緒にフィジーに行くことになった。

ラーマンは私の彼氏の『海賊』とは違い、冷静なタイプだ。以前選挙にも出て、ギリギリの線で政治家にはなれなかったみたいだが、非常に冷静な分析と冷静な喋りをする。

のちに判明したことだが、彼は非常にモーシンに関しても冷静な目で見ているので、モーシンのことを『表現的な男』と呼んでいた。彼にとって、モーシンはツールの一つでしかないらしい。『海賊一味』のふりをして、現実には『海賊』をとある分野で操っている立場を取っている一人だ。

大男のファイサルはしっかりしているとは言えないが、心はあるらしく、時に私のことを親身に思ってくれて、守ってくれた。でも影に隠れて自分からは前に出ないタイプの男だ。


男3人、女1人のオセアニアの旅が始まった。