そして、屋上についた。




陸はやはり教室を出ていった時と同じ顔をしていた。




「こうなるんじゃないかと思ってた。」




陸は怒ったまま私にそう言った。




「薫が傷つくんじゃないかって。なんで、作ってきちゃうんだよ!おかしいじゃないか!!美琴は何一つ苦労してないのに。お礼を言われるのは美琴で、空は何も気づいてない!!」




あぁ……。




私は今やっと気がついた。




陸は私を思って怒ってくれてたんだ。




「…大丈夫だよ?陸。私が我慢すれば済む話なんだよ。そしたら、2人はしあわ…」




「薫が犠牲になる幸せなんて間違ってる!」