「花さんからアニキのこと奪うつもり?」 「そっそんなこと…!」 …出来たらいいのに。 でもそんなことしても誰も報われない。 知ってる。 それでも気が付いたら先生を目で追っかけてて 無意識に先生のこと考えちゃうの それにしても花さんっていうんだ。 花屋の娘は所詮"花"には勝てなかったってことか。 「まぁ、考えておいてよ」 中安くんはそう言うと何も無かったかのように教室を後にした。 ただ呆然に立つ私を残して。