【完】【短編集】先生、"好き"を消せません…



俺が通う高校に、理科教師として授業を持つアニキ。


その人柄からか、いつも周りには人が集まっていた。


そんなアニキを遠くから見つめる1人の女生徒。同じクラスの女の子。





「…相川千紗」





アニキのことばかり見つめる彼女の目に、きっと俺は映らない。


…映りたい。


と、そう思った。


アニキに張り合う姿勢から彼女を目で追いかけ始めた。


不純な理由だろうか。



それでも、始まりはそうだとしても…


俺は彼女を好きになったんだ。