【完】【短編集】先生、"好き"を消せません…



「…京香ちゃん」

「え、創くん?!」





久しぶりに見た創くんの姿。


その顔はやけに怒っていて…





「お前、京香ちゃんの担任なんだってな!彼氏でも何でもないやつが…!」





ずんずんとセンセに詰め寄る創くん。


それはもう殴りかかるようなオーラが漂っている。





「は、創くん!
違うのこれは…!!」





バレてしまった。

これこそ一巻の終わり。


この関係が終わってしまう…





「やめて!創くん…
私が悪いの、センセは何も悪くない!」





なんとか創くんをなだめると





「京香ちゃんなんか…もう知らない!」





と走って行ってしまった。


残された私とセンセの間にはなんとも言いがたい気まずい空気が流れていた。