左手に梅干しのにぎり

右手にコーヒー牛乳を掴み


健児はレジへと向かっていた。



そんな時、

ある一人の女がコンビニへとやってきた。



それがもう一人の主人公、渡辺良美(ヨシミ)である。



「ぃらっしゃいませ~」

なんて、やる気のない声を発した店員を無視し、
彼女は一目散に、目的の場所に向かっていた。


他の商品には興味がない様子。


そして


レジへと歩いていた健児の前に立ちはだかると


彼女の足が止まった。




何だか異様なオーラに包まれる店内。



健児は歩みを邪魔されて少しイラっとさせている。


店員も、何か喧嘩が始まるのではと、内心ハラハラだ。




10秒程の間だっただろうか…



嫌なムードを一変させたのは


彼女自身だった。