「春樹〜。この服買ってもいい??」

「あぁ」


俺は座っていたイスから立ち上がってレジへ向かった。



が…



「あれっ?春樹?」



なんと…

桃華の声が…!


「え、桃華?」


幻聴かと思ったが、本人らしい。

桃華の私服は可愛いかった。
もう写真を撮りたいくらい可愛かった。
あ、これ俺のキャラ崩壊する



「春樹のお友達?」


姉ちゃんはいつの間にか隣に立っていて、身長差があるから俺を見上げる形で聞いてきた。どうしよう可愛い


「あぁ」



桃華がいる前でそんなだらしない顔をしたくなくて、ポーカーフェイスを作る。


「あっ、すみません!春樹の隣の席の夏目桃華です!」


・・
桃華という言葉にピンと来たのか…


「あっ!もしかして春樹のすき、」
「星桜?会計してこいな?ん?ほら、財布」


姉ちゃんはニヤニヤしてレジまで行った。
うざい…!すごくウザイ…!
けどそんな顔も可愛い


「はーい」


「星桜さん…綺麗だね。彼女?」


桃華が不安そうに聞いてきた。目には困惑が映し出されている。



「いや、違う。あれは、」
「春樹お待たせ〜!」



…KY?KYなのか?



「…ごめん、後でLINEするから。彼女ではないから、な」


「わかった…」



「じゃーね!桃華ちゃん!」

「あ、はい!」



俺は油断をしていた。
まさか…学校外で桃華と話すことがこんなにも桃華を危険に及ぼすなんて…


思ってもいなかった