まるで、心を見透かしたように。



秀「雫の警戒心は強い。のにも関わらず、雫は警戒心の欠片も見せていないし、逆に安心しきっている。

これは、組の者にも、私にも、結愛にも愛結にも、他の誰にも出来ない事じゃよ」







秀「振り返ってみれば、分かるじゃろ?私が知らない所でも、それは証明されるはずじゃ」



………確かに、そうかもしれない。



例は挙げられないけど、心が満たされる感覚だ。



秀「雪君は、雫の特別なんじゃよ。家族よりも、何よりも大切な」



あぁ、何て幸せなんだろう。



雫の特別。



家族よりも、何よりも大切な存在になれた。



秀「じゃあ、ワシはこれで」



と言って、部屋を出た秀さん。



すると、



雫「うーん、んー」



と、言う声と共に、抱き締める力が強くなった。



と思ったら、



雫「あれ?雪」



と目を覚ました。



雪side end