私の恋した誘拐犯【完】

「ちーちゃん」



落ち着かない私の手に触れて、洋くんが呟く。



ビクッと体が揺れた。



「今、聞きたい」



「…え…?」



「ちーちゃんの気持ち」



ドキッと心臓が鳴る。



洋くんの綺麗な目が私を捉えて離さない。