私の恋した誘拐犯【完】

瞬間、自分の頰が涙で濡れるのが分かった。



ずっと



ずっとずっと欲しかった言葉だった。



信じてもいいのだろうか



これは本当に現実なのだと



夢見ていた言葉。



何度も何度も



諦めた気持ち。



「う…わぁぁぁ……っ」



辛かった



苦しかった