私の恋した誘拐犯【完】

あのニュースには、洋くんをそんな顔にさせる理由がある。



(洋くんは知ってるんだ…)



「どういう…ことなの…?」



「ちーちゃん…」



「…教えて洋くん…」



何も分からないよ



頭が混乱して、考える力が抜けていく。



「ちーちゃ「教えてよ……!!」



理解なんて全然できてないのに、恐怖に支配されて。



嫌な予感だけが私の胸をグルグルと回るだけ。