行く手を塞ぐ相手チーム。



ドリブルを続けるたくちゃん。



迫る時間。



何度避けようとも行く手を阻む者。



相手だって必死だ。



「綾瀬、前に出れないね…」



「ここで終わりなのかよ拓巳…」



諦めかける2人に、私はなんの根拠もない言葉を投げかけていた。



「終わらない。たくちゃんは勝つよ」



そう思った。